「魔法先生ネギま! 11巻」

 読みました。以前書いたようにネギまのバトル描写は個人的にどうでもいいので、そういう意味ではちょっと退屈だった巻。でも書くキャラは軒並み株と魅力がUP! 特にいいんちょう最高! どうやったっていいんちょうはネギを弟とかぶらせてしまうので、そういった意味ではもっとも純粋な愛情を抱いているのだろうなぁ。もっとも、その弟幻想から抜け出さなければネギとくっつくことはないだろうという悲劇のキャラだが(笑
 くーふぇに関しては私としては逆に株を落としました。でも元々好きなキャラだからこれでOK。高音と愛衣も非常にいい。高音は委員長とキャラがかぶってしまいそうですが(ネギに対する態度が違うが)お色気サービスと「しばらくほっといて」の台詞でつぼにきました。
 そして本題、タカミチvsネギ。ホンとこの作者はキャラの魅力を引き出すのが上手いな、と思います。今巻はタカミチを描くためにあった巻でしょう。余裕綽々な態度をした努力家、というのはちょっと珍しい気もします。このタカミチの特性はアスナの秘密とも関わっていそうですね。
 でも不満はネギが勝ってしまった所かな。主人公だからここで負けさせるわけには行かないんでしょうけれど、成長過程にあるキャラクターは策をめぐらせて勝つよりも純粋な力関係で勝敗を決めた方がいいと思うんですよね。策をめぐらせるのは大人の、成長が止まっているキャラでないと。そこら辺が少年漫画的では無いな。
 ま、ここらへんは赤松氏自らエヴァに「小さくまとまりすぎだ」と言わせているので、作者としてもネギを勝たせるために毎回苦渋の選択をしてるんでしょうけれど。時代時代の流行というのは週間連載には無視できないから、辛いでしょうね。